海田町の宝、瀬野川 〜 瀬野川を200%楽しむ!
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瀬野川たんけん

2017.03.08.Wed.    瀬野川を楽しむ会 便り

2017/03/08 瀬野川を楽しむ会 便り

 今回の瀬野川浚渫工事現場は、2000年の浚渫工事から17年を経て
再度行われます。

瀬野川を楽しむ会を発足したのも、この場所を保護する目的でした。
上流から毎年行われている、浚渫工事が進み
最後の中州がここでした。

 ここの中州が最後の砦となり、生物がたくさん生息していた場所です。
大きな中州にはたくさんの生物が住み着いています。
エビやメダカ、タイコウチなど無数の生物が住み着いていました。
何とかして棲める環境を残してほしいと嘆願しました。
広島県も協力してくれました。
工事終了後、2,3年でカジカを発見
当時TSSのNewS番組で取り上げられました。

 この中州周辺には、昔の自然石で積み上げた石組み護岸が残っています。
多分瀬野川では最後の石組み護岸かも?
無数の石穴にはウナギやナマズ、カジカ、ドンコ、
エビなど数え切れない生物が生息しています。
水深も瀬野川では最深部となる1.5mほどの深みが残っています。
広島県の絶滅危惧種1属にあたるカジカやゴクラクハゼ、
ドンコなどもたくさん生息しています。
昨年の10月頃TSSのNewS番組でも、
女性アナウンサーがカジカを6匹ほど採取捕獲成功しました。
非常に珍しいカジカを捕まえることができる河川が瀬野川の特徴です。

生物捕獲調査、定点観測、河川内掃除、総合学習のサポート、河川敷の植栽等 
様々な瀬野川保護活動をしてきた 瀬野川を楽しむ会だが
今回は特に意味がある活動となった。

3月8日 午後3時から浚渫工事現場の生き物の採取移動をする。
目的は浚渫現場の生き物捕獲調査と移動だ

中州が今回は全面的に撤去される
これは17年前に行われた浚渫工事場所が、また堆積して巨大化した。
洪水では氾濫原因となり得る。
そこで航空写真から現場を検証すると、全面撤去がやはり必要となる。
この打ち合わせは、現場担当の株式会社横山建設の担当者と協議した。

「中村さん、今回の浚渫場所はかなり大規模な工事になりそうです」
「マジですか?」

「この場所は前回の浚渫から17年経ち巨大化しています」
「この中州がこのまま放置していると氾濫原因になります」
画像を見るとかなり堆積している

そこで生き物調査と捕獲、移動をする事にした
約200uの範囲をクラーク記念国際高等学校から3名広島大学生物生産学部海野研究室から2名
横山建設から1名瀬野川を楽しむ会1名
合計7名で開始。

 直ぐにナマズ1匹 ヤマトシマドジョウ2匹、ヨシノボリ2匹 藻屑蟹1匹 チチブ2匹
テナガエビ1匹 カマツカ、オイカワ数匹を捕獲
厳寒期なので浅瀬には全く生物はいなく、浚渫工事周辺の深みのある石組み護岸や、
中州の前方部分の桑の木の根元の水深1.5m付近に集結しているようだ
多くの生き物が住み着いている場所が今回の浚渫現場の中心部分だ。

何とか捕獲移動を試みるが、ヤットコサ!上記の魚類だけだった。

多分、カジカ 鰻、ゴクラクハゼ、ドンコなどもこの場所に定位しているはず
なぜならここしか深い場所は無く住みかとなっているはず。
ここを壊すのはホンマ心苦しい
しかし、中州の桑の木は、日下橋より大きくなってしまった。
やはり治水が最優先

そして今回の浚渫工事では全面撤去となる中州だが
広島県と横山建設、瀬野川を楽しむ会の話し合いで、全面撤去する中州の生息地を
自然石を入れて再度人工的に作り置くことになった。

 これなら大丈夫
治水もできて、生物多様性環境も残す事ができる。
理想の治水事業だ
ここまで可能になったのも保護活動を継続してきたからこそ

何が何でも自然が優先では無く、何が何でも治水が優先でも無く
共存共栄できる事が最も大切なこと

一時は中州も無くなり生き物はいなくなるが、工事終了後には
今まで以上に生き物が住み着く事になるだろ。

 私達、瀬野川を楽しむ会の思いは安全で生物豊かな環境を造り
美味しく安全な飲料水を守ること。

その思いで18年目の春を迎える
この工事がスタートであり、より多くの人々が、瀬野川を楽しむ事ができるように見守りたい

今回参加してくれた人達、ありがとうございます。

 また作業に使用した胴長靴8足分の購入費40000円は、
株式会社 横山建設から4足
海田町から昨年(海田町魅力発信コンテストで優秀賞の20000円を使用して4足
合計8足分の胴長靴を購入しました。

この海田町のコンテストには、広島市立大学大学院情報科学研究科
情報工学専攻モニタリングネットワーク研究室の皆さんに協力してもらい受賞しました。

この胴長靴な無ければこの作業もできません
海田町の魅力発信コンテストに受賞しなければ購入できませんでした。
様々なつながりでここまで継続しています。
協力してくださる皆さんのおかげです。
いつもありがとうございます。

 瀬野川を楽しむ会  海田花を咲かせ隊支援団体
広島県、海田町、クラーク国際記念高等学校、広島大学生物生産学部海野研究室、
広島市立大学大学院情報科学研究科情報工学専攻モニタリングネットワーク研究室、
国際学院サッカー部、東洋造園株式会社、麒麟倉庫株式会社、
有限会社渋谷塗装店、伏見建設株式会社、広島経営センター、
広島双葉ライオンズクラブ 公益信託サニクリーン広島環境美化基金、
広島銀行株式会社 鴻治組  洋伸建設梶@横山建設株式会社 ハダ動物病院